あなたの「右うで」

インフルエンザb型闘病記。症状は熱なしで花粉症似、薬はイナビル吸引のみ!

2018年2月現在、インフルエンザは世界的に流行しており、特に日本では推定患者数が283万人となり過去最多となっています。厚労省によると今期は米国やオーストラリア、フランスで過去5~9年で患者数が最多となっています。

私は今回15年振りに「インフルエンザb型」に感染し、5日間程度の闘病生活から復帰したところなのですが、インフルエンザ大流行の原因や実際に症状・治療などはどのようなものなのでしょうか?

<出典元:http://manindensha.com>

それはと言うと、

という状況で、15年前に感染した時の状況とは大きく異なるものでした。

インフルエンザの基礎知識

インフルエンザには、型にによる症状の違いや流行時期、予防方法などがありますが、その概要を整理すると次のようになります。

<インフルエンザa型の特徴>

<インフルエンザb型の特徴>

<インフルエンザc型の特徴>

インフルエンザb型の症状

まずは喉の痛みからスタート

さて、私が感染したb型の症状ですが、上記特徴に記載したような「下痢やお腹の痛み」ではなく、まるで通常の風のように喉の痛みがはじめでした。会社では、b型に感染した人や家族がb型に感染したという社員がいたため、インフルエンザを疑ったい医者へ行ったのですが、発熱もないため「普通の風ですね」と検査もしてもらえず、通常の風邪薬を処方されただけでした。

次に大量の鼻水が

医者で風邪薬をもらって飲んだのですが、その夜から大量の鼻水が出るようになりました。翌日会社へ行っても、くしゃみと鼻水が止まらず、この時私は完全に思ったのです。

ついに花粉症がきたか〜!

<出典元:http://takeda-kenko.jp>

その日はあいにく会社での会議が多く、会議参加者の前で何度もくしゃみをしましたので、さぞかし多くのインフルエンザウィルスをまきちらしてしまいました。しかし、仕方がありません。何しろ「花粉症」だと思いこんでいたのですから。

早速花粉症の常備薬、「小青竜湯」を飲み一安心。

この「小青竜湯」を飲めば、通常1時間程度でくしゃみ、鼻水はおさまるのですが一向におさまりません。この時、「これは花粉症じゃないな」と認識しました。

その日の夜に発熱:37.5度

そうこうしていると、ついにその日の夜に発熱しました。しかし、37.5度ですのでそれほど辛いということもありません。朝になっても収まらないため、念のために医者へ行くと、「それじゃインフルエンザ検査してみますか」と鼻に綿棒を入れて「ぐりぐり」と検査。

10分後先生に呼ばれて、「あー、b型ですね」と宣告されたのです。そお瞬間から待合室ではなく処置室へ隔離された状態となり、その他の多くの子供の感染者と共に治療をうけることとなったのです。でも、喉の痛みや鼻水の原因がはっきりして、少しほっとしました。

インフルエンザb型の検査と治療方法

検査は綿棒を鼻に突っ込んで「ぐりぐり」

インフルエンザ検査というと、例の鼻に綿棒を入れて「ぐりぐり」と粘膜の成分を採取するものなのですが、私は15年前に検査したきりでどんな感じか記憶が薄れていました。しかし、私の前で検査している検査している子供たちは、「わー、痛いー」と叫び、先生は「上を向いて、目を開けて。3秒だけ我慢して!」と叫んでいます。

これは相当痛いんだなと、少々不安になりました。そしていよいよ私の番です。先生は前のこどもへの対応と同じように、「上を向いて、目を開けて。3秒だけ我慢して!」と言いながら、綿棒を「ぐぐー」っと奥までツッコミ、「1,2,3」とゆっくり数えながらぐりぐりしたのです。

スポンサーリンク

<出典元:https://www.zakzak.co.jp>

あまり気持ちのいいものではありませんが、「上を向いて目を開けて」というのは正解ですね。上を向くことによって鼻から喉へのルートが通りやすくなり、長い綿棒がスーッと取ったような気がします。

治療は「イナビル」を吸入

次に薬ですが、15年前の経験がある私は、「タミフルを処方されて5日分飲みきる」ということだと思っていたのですが、「イナビルという薬を2本吸入するだけ」とのこと。治療薬も随分と進化したものです。ちなみに現在の治療薬の種類は次の通りです。

<タミフル>

  • A型インフルエンザおよびB型インフルエンザ両方に効果がある
  • 粉薬とカプセルがあり、生後2週目のお子さまから服用可能
  • 1歳から9歳までの子どもや、成人(20歳以上)の方は服用可能
  • 10歳以上20歳未満の未成年者には、異常行動による転落事故等の報告があったため、原則的には用いられない
  • 1日2回5日間飲まなければならない

<リレンザ>

  • A型インフルエンザおよびB型インフルエンザ両方に効果がある
  • 吸入する抗インフルエンザ薬
  • このお薬は自宅でパウダー状の薬を自分で口から吸入(5歳以上のお子さまで、上手に吸入できる子に使われます)
  • インフルエンザウイルスが増殖する気道にピンポイントで作用するため効果が速く、全身への影響も少なく、副作用の発生も比較的少ない

<イナビル>

  • A型インフルエンザおよびB型インフルエンザ両方に効果がある
  • 吸入する抗インフルエンザ薬
  • このお薬は長時間効果があるので、1回の吸入でインフルエンザの治療が終了します。
  • インフルエンザウイルスが増殖する気道にピンポイントで作用するため効果が速く、全身への影響も少なく、副作用の発生も比較的少ない
  • 10歳未満の子供は1容器(2吸入で治療終了)吸入
  • 10歳以上の患者は2容器(4吸入で治療終了)吸入(私はこのパターン)

私が使ったくすりは、「イナビル」という薬で、肺へ直接薬を吸い込むという「吸入」という方法で投与します。

<出典元:https://sumashin.com>

私が投薬を待っていると、別の部屋で看護師が「深く吸ってー、はい、そこで3秒息を止めて」と言いながら、吸入の指導をする声が聞こえてきました。まずは、吸入方法を説明するびでをが渡されるのでそれを見ます。

上の写真が「イナビル」の吸入容器なのですが、結構巧妙にできています。①、②と書かれているところが左右にスライドするようになっていて、交互にスライドさせながら中の薬が空になるまで吸い込むのだそうです。

  • まず①を右にスライドさせてゆっくり肺へ薬を吸い込む
  • 容器の底を確認して薬が残っているかどうかを確認する
  • 次に②を左にスライドさせてゆっくり肺へ薬を吸い込む
  • 再び容器の底を確認して薬が残っているかどうかを確認する

この動作を、薬がなくなるまでひたすら繰り返します。人によって一度に吸い込む薬の個人差がありますが、だいたい4回〜5回の往復で空になります。そしてもう一つのコツは、一気に肺へ吸い込まないとダメだということ。

薬が口の中に溜まって、それを飲み込んでも効き目がないとのことです。肺や気管支に直接作用することで、ウィルスの増殖を防ぐ効果が出るようなのです。何はともあれ、この薬を2本分吸入すると、これで投薬は終了。後はゆっくり静養して熱や他の症状が改善するのを待つということになります。

抗インフルエンザ薬の予防投与

もう一つ今回の投薬治療ではっけんしたことがあります。それは、家族などの感染する可能性がある場合には、「タミフル、リレンザ、イナビル」といった抗インフルエンザ薬の予防投与できるということ。

私の場合には、家族で同じ医者にかかっていましたので、医師から「奥さんやコドへ感染する可能性はありませんか?」と問われました。可能性がある場合には「予防薬としても投与可能」と聞き、奥さんにも吸入してもらいました。

すなわち、インフルエンザ感染者の同居家族・共同生活者には、予防目的でこれらの抗インフルエンザ薬を使うことができるというものなのだそうです。

一般的に、予防接種は免疫力を高めて、発症予防および重篤化を押さえることから、打ってから効果が現れるまで、約2週間かかるとされていますが、イナビルなどの抗インフルエンザ薬の予防投与では、治療同様インフルエンザウイルスの増殖を抑えることから、すぐに発症予防効果が期待できます。ただし、飲んでいる間(10日間)しか、効果は持続しません。

また、治療と同様に予防投与の場合でも、インフルエンザ感染者に接触後48時間以内に服用する必要があります。

また、予防投与は10日間で5,000円〜8,000円と高価なので長期間服用するのには向いていません。服用している間だけ効果があるということですので、この期間はどうしてもインフルエンザにかかれないという人にオススメのようです。

まとめ

さて、今回は私が体験した「インフルエンザb型」の症状や検査、治療についてお話してきましたが、そのポイントは次の通りです。

  • インフルエンザb型の症状は、お腹の風邪の症状に近く、下痢やお腹の痛みを訴える人が多い
  • 私は、喉の痛みや大量の鼻水があり、花粉症と間違えた
  • インフルエンザ検査は、長い綿棒を突っ込んで鼻を「ぐりぐり」するもので、少々不快
  • 治療は、「イナビル」を吸入投与するもので、一回吸入するだけで良い
  • インフルエンザ予防接種打ってから効果が現れるまで、約2週間かかるとされている
  • イナビルなどの抗インフルエンザ薬の予防投与可能で、治療同様インフルエンザウイルスの増殖を抑えることから、すぐに発症予防効果が期待できる
  • 抗インフルエンザ薬の予防投与は、自費治療のため高額となる場合がある

インフルエンザはまだまだ猛威を振るっています。正しい知識を身に着けてていれば決して恐れるものではありません。経験者の情報を参考に、立ち向かっていきましょう。

スポンサーリンク