(2018年9月更新)
あいかわらずアニサキス被害が治りませんが、カツオの刺身でもアニサキス症が報告されています。飲食店やスーパーでも「カツオの刺し身」(生カツオ)や「カツオのタタキ」が多く出回っていますが、やはりカツオはタタキが良さそうです。
刺身を食べて「胃が痛い」、「お腹のあたりが周期的痛む」、「お腹のあたりが握りしめられるような激痛で耐えらrない」という方は「アニサキス症」を疑ったほうが良いです。私は、これまでに2回のアニサキス症を経験しましたが、その症状や対処については以下の記事にまとめています。
記事1は、最近発表されたおどろくべき記事。何と、どこの家庭にもある常備薬:「正露丸」がアニサキス症の苦痛を和らげる効果があるというのです。「アニサキス症かな?」と自覚症状があるあなた、是非読んでみてください。
記事1:アニサキス症に正露丸が効く! 痛みに苦しむ人に朗報です!
記事2は、アニサキス症の詳しい症状について詳しく紹介しています。詳しく紹介できる理由は、私自身がアニサキス症に感染し、凄まじい苦痛を経験したからこそなのです。あなたが今、刺身を食べた後の胃の痛みに襲われているとしたら、以下の記事を読んでみて下さい。
同じような症状なのであれば、それは紛れもなくアニサキス症です。そして、記事1、記事2に記載されいる対処によりその苦痛は和らげることができるのです。
記事2:生魚を食べて胃痛?アニサキス症かも!体験者が語る症状と治療法
さて、とても美味しいカツオですが、あの「アニサキス」食中毒になるというショッキングな記事が報告されています。
その記事のポイントはというと、
- 今年は春先からカツオで寄生虫のアニサキスによる食中毒被害が各地で頻発している
- 鮮度を売りにした近海の生カツオが店頭に並ぶが、今年は遠洋の解凍物や表面を火であぶった「たたき」などの加工品が幅を利かせている
- カツオ漁場は今後、夏から秋にかけて三陸沖に移り、脂の乗った戻りカツオのシーズンを迎えるが、生カツオの扱いが復活するめどは立っていない
というものなのです。
初ガツオと戻りガツオ
熱帯から温帯海域に生息するカツオは回遊魚で、まず日本近海では毎年春になると、フィリピン沖から黒潮に乗って北上してきます。この時期に獲れるカツオが「初ガツオ(上りガツオ)」です。
その後、エサを捕食しながら三陸沖まで北上したカツオは、水温の低い親潮にぶつかるとUターンして、初秋頃から南下してきます。この時期に獲れるのが「戻りガツオ(下りガツオ)」です。
初ガツオ(春が旬)
初ガツオはエサ場に向かって北上し、脂身よりも赤身が多く、サッパリとしたみずみずしい味わいが特徴です。表面をサッと炙ってタタキにすると、爽やかな風味がいっそう引き立ちます。
江戸時代には「目には青葉、山ほととぎす、初鰹」と俳句に詠われ、縁起の良い春の初物としてこぞって食されたそうです。
戻りガツオ(秋が旬)
一方、夏場にエサをたっぷり食べた戻りガツオは、春よりも肥えて脂を蓄えています。濃厚でこってりした味わいなので、タタキにはもちろん、そのまま刺身で食べてもGOOD。とくに脂の乗った腹側の身は、マグロのトロのような美味しさです。
カツオのたたきの起源
カツオのたたきというと「高知県の名物」ですが、今やスーパーでも手に入ります。特に、初ガツオ、戻りガツオの時期には美味しくなります。特に高知県では、「藁」で表面を焼いて、塩やわさびで食べるのがとでも美味しいです。
その起源については、Wikipediaでは次のように記載されています。
漁師のまかない料理から発達した説や、鰹節を作るときに残る部分を皮付きのまま串に刺して焼いたとするカツオ節派生説、土佐藩主・山内一豊が食中毒防止を理由として鰹の刺身を禁じたため表面のみを焼いて焼き魚と称して食べられた。
さらに、魚の皮下に居る寄生虫などを殺すためとする説、あるいは明治時代になってから高知に来県した西洋人が、鯨肉を生焼にしてビフテキ代わりにした調理法を鰹に応用した等、様々な説がある
ここで注目すべきは、「魚の皮下に居る寄生虫などを殺すため」という部分で、これがまさに「アニサキス」を殺すための手法について書かれたのではないと思います。藁で焼くことによって、とでも風味がいい、美味しい「かつおのたたき」になるのですが、これは寄生虫を殺すための対策でもあったんですね。
お店では
先日スーパーに行ってみると、生カツオやサバ、アジなど、美味しそうな魚が所狭しと並べられ、威勢のいい掛け声とともに売られていました。しかしその中に、今までは見たこともない注意書きの看板が立てられていました。
その看板には、「生魚は、寄生虫に十分注意してください」との注意書き。今まで見たことのない注意書きなのですが、これがアニサキス被害が拡大していることを物語っているでしょうかね。
「カツオの表面をやいてタタキにする」、「イカは細かな切込みを入れる」、「イカそうめん」、「鯖の刺身には切り込みを入れる」など、よく注意して見てみると、魚料理には多くの職人の知恵が施されていることがわかります。
これは、美しく見せ、美味しく食べるとともに、寄生虫から身を守るための知恵でもあるのです。
まとめ
実を言いますと、私はアニサキス被害が2回もあります。生魚食べてアニサキスにやられると、これはもう言いようのない苦しみを味わいます。そのと時は、「二度とアニサキス中毒にならないように気をつけよう」と思うのですが、いつしか忘れて食べてしまうんですね。
以前は、鯖やイカが主体の食中毒だったような気がするのですが、今年はカツオなどの多くの魚にも寄生しているようですので、特に注意が必要です。スーパーの魚売り場にも「アニサキスに注意」と言った注意書きがありますが、コオような注意書きは見たことありません。
ですから、今年は特に要注意なんでしょうね。あなたも生魚を食べる場合にはご注意を。そして、もしもアニサキスを体内に侵入させてしまったら、病院へいって内視鏡でアニサキスを取り出してもらい、あとは、1日、2日程度痛みに耐えるしかありません。