40代〜50代の転職。セカンドキャリアには4つの選択肢があります!

7月14日の週刊ダイヤモンドの特集は「定年後も稼ぐ働き方」で、多様化する定年後の働き方(セカンドキャリア)として4つの選択肢が紹介されていました。

その4つというのは

  • (1)定年後再雇用制度により同じ会社に留まる
  • (2)別の会社に転職する
  • (3)独立して個人事業主になる
  • (4)中小企業・事業を買収して経営者になる

というものです。日本では、8割超が定年後再雇用制度により同じ会社に留まるという傾向のようですが、選択肢はそれだけではありません。最近では、独立起業以外に社長になるという新しい選択肢も出て来ました。定年後も稼ぎ続けることができる、あなたにあった多様な働き方があるのです。

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定年後再雇用制度により同じ会社に留まる

まず、手っ取り早くセカンドキャリアを決めるには、定年後再雇用制度によって同じ会社に留まるという選択肢があります。これは、厚生年金の受給年齢の引き下げとそれに伴う高年齢者雇用安定方の改正をきっかけに、ほとんどの企業が60歳の定年以降、1年ごとに契約を更新する再雇用制度を導入したことによるものです。

この制度を利用すれば、原則厚生年金が受給できる65歳までは働くことができるため、60歳定年者の8割の人がこの制度を利用しています。しかし、必ずしも手放しで喜べる状態でないことが、いろいろなアンケートで明らかになっています。

例えば、以下の図は週刊ダイヤモンド誌が2017年8月に実施した「定年・再雇用に関するアンケート調査」の結果ですが、賃金の下落や処遇の悪化が浮き彫りになっています。

<出展元:週刊ダイヤモンド2018年7月14日号>

まずは賃金ですが、再雇用にともなう賃金の下落率が30%〜50%と答えた人が約6割、30%以下に激減したと答えた人が約3割で、現実は大変厳しいものです。それから仕事等の処遇ですが、再雇用前の仕事と同じ環境に留まれた人は約3割で、それ以外は、雑務的な職種に異動したり子会社に出向・転籍したりという状況になっています。

それでも、定年後再雇用制度を利用せずに同じ会社で働き続けるという方法もあるようです。それは「業務委託」という形態で働くという方法です。会社から惜がられるスキルや経験を持っていれば、月収や年収を定年前と同等程度で契約をしてもらい、時間当たりの労働対価ではなく請け負った業務に対する成果報酬ということで、働き続ける事も可能なのです。

別の会社に転職する

さて次のキャリアが、別の会社に転職するというもの。これも比較的考えやすいキャリアですよね。これは、自分が身につけたスキルや経験を生かして転職するもので、同業種・同職種だけでなく、異業種・異職種へ転職するという事も考えられます。

人手不足だがシニア転職は狭き門

少子高齢化、人手不足の世の中。企業はシニア人材の採用にも積極的ですが、「やりたい仕事でそれなりの給料」となると、意外に狭き門です。下の図は、年齢別の転職前後の賃金変化を表したものですが、55歳以上になると大きく賃金が減るという実態があります。

単に「猫の手も借りたい」程度の募集企業に「飛び込み転職」してしまうと、結局はやりがいのない仕事に従事し、かつ給料も大きく減ってしまうという事態になります。企業が人手不足であることは事実ですので、「安い労働力を集めたい」程度の募集には要注意と言えます。

<出典元:週刊ダイヤモンド2018年7月14日号>

異業種・異職種で活躍するという選択肢で幅を拡げる

転職を考える場合には、「金属加工を経験したから次も金属加工」、「生産技術が得意だから製造業」、「営業経験が長いから次も営業職へ」と、ついつい同業種・同職種への転職に意識が言ってしまいます。

しかし、あなた自身は気がついていないかも知れませんが、シニアの豊富な経験や知識は意外と応用力が聞くものです。そこで思い切って、異業種・異職種への転職を検討してみることをおすすめします。

例えば、「製造工場での生産技術の知識やノウハウは、パン屋さんの厨房でも応用可能」だったり、「営業で叩き上げた顧客折衝能力は人事や社員教育にも応用可能」だったりするのです。このように考える事により、転職先候補の数は一気に広がり、給料や待遇の面で満足度の高い転職が可能となります。

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独立して個人事業主になる

次に考えられるセカンドキャリアは、独立して個人事業主になるというものです。この手の話題になると、多くの失敗談や苦労話は枚挙にいとまがないのですが、「実はシニアにとっては一番リスクの少ないセカンドキャリア」だと考える事もできます。

その基本的な考え方はというと、「個人事業主になって少額案件をコツコツ稼ぐ」というものです。そのメリットは次のようなもの。

  • 30万円の仕事を他社と戦って苦労して受注するよりも、1件3万円の仕事を10回受注するほうが楽である
  • 30万円の仕事はそれなりに困難だが、3万円仕事は比較的容易にこなせる
  • そして、サラリーマンとは違い個人事業主は、家賃や光熱費、飲食費などの一部を経費として計上出来るため可処分所得が増える

いかがでしょうか、是非ともチャレンジして見たいですよね。サラリーマンと違った仕事や経営の面白さを味わえるのではないかと思います。ただし、絶対にやってはいけないという鉄則がありますので、以下の点だけには注意してください。

  • 大きな初期投資はしてはいけない(ラーメン屋等の飲食業)
  • 自分の時間を切り売りする事業は避ける(コンビニの深夜店員など)
  • 肉体を酷使する仕事は避ける(体力は持たない)
  • 若者と競う分野の事業は避ける(ネット事業など)

中小企業・事業を買収して経営者になる

さて、最後にお伝えするのが「中小企業を買収して経営者になる」というものです。今まであまりセカンドキャリアとしては聞いたことがなかったのですが、最近急に話題となり、以下の写真のような書籍も売れているようです。

定年までに積み重ねてきた豊富なビジネス経験を生かして、中小企業の社長になることも夢ではありません。その一つの選択肢が「中小企業を買って経営者になる」ということです。このような話をすると、とても一般的なサラリーマンには関係なさそうな話のように思うのですが、実はそうでもないのです。

中小企業をとりまく環境は激変

日本の中小企業の約7割は個人事業主です。あなたのお住まいの地域にも、商店から卸・問屋、印刷会社や不動産屋など様々な個人経営の会社があると思いますが、日本の中小企業の数はおよそ380万社(2017年現在)で4000万人以上の人が働いているのです。

ちなみに大企業の数は、1.1万社で従業員数は1500万人程度ですから、以下に中小企業の産業の規模が大きいかがわかります。(あなたがもし大企業に勤めているとした他、結構稀な人材と言えるのです)

さて、そんな中小企業なのですが、今、下図に示すように危機的な状態になっているのです。

<出展元:週刊ダイヤモンド2018年7月14日号>

その危機的な状態のポイントは次の通り。

  • 中小企業の半分は廃業の危機
  • 中小企業の半分は黒地廃業を余儀なくされている
  • 廃業の理由の3割は「後継者が見つからない」というもの
  • 休廃業・解散件数は高止まりしたまま

いかがでしょうか。
上記の状況を総括すると、「およそ380万社の中小企業のうち、約30万社の黒字企業が後継者がいないために廃業・休業の危機に追い込まれている」という事になります。そこでラタに登場してきたので、シニアのセカンドキャリアとしてこの30万社の経営者になるという選択肢なのです。

上記の写真の書籍「サラリーマンは300万円で会社を買いなさい」の中には、次のように記載されています。

大企業のサラリーマンは経営が安定した会社でのビジネス経験しかない。しかし、それは悪いことではない。会社を買って後継者になるときには、むしろそのことが「メリット」になる。・・・・大企業で、10年、15年という期間を管理職としてマネジメントに従事してきたとしたら組織マネジメントの大ベテランである。

中小企業には、組織マネジメントや仕事のPDCAを回せる人材がいないために事業がうまくいかなかったり、事業拡大できないケースも多い

そう意味では、大企業ので仕事経験豊富なシニア人材は、中小企業の事業を経営してユニはぴったりの人材でもあるのです。この「中小企業を買収して経営者になる」というセカンドキャリアについては、次回のブログでもう少し詳しくお伝えしたいと思います。

まとめ

シニアのセカンドキャリについて、以下の4つの選択肢についてお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか。

  • (1)定年後再雇用制度により同じ会社に留まる
  • (2)別の会社に転職する
  • (3)独立して個人事業主になる
  • (4)中小企業・事業を買収して経営者になる

人生100年時代。60歳で定年を迎えたとしても、まだまだ楽しく暮らしていかなければなりません。そしてその一つが「仕事」。充実したセカンドキャリアについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下のURLよりお問い合わせ下さい。

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