「みんな」の経営学

「経営学」に関する書籍が多く出版され、研究も盛んに行われています。経営学というと「MBA」という単語が思い浮かびますが、1990年代以降、多くの社会人がアメリカのビジネススクールに留学し、「MBA:経営学修士」の資格を取得していました。

大学においても「経営学部」が新設され、多くの研究者が研究をするようになりましたが、経学は、企業を対象とした学問で、その対象分野は主に「ファイナンス(金融)、「アカウンティング(会計)」、「マネジメント(管理)」、「マーケティング」等となっています。

または、経営戦略、マーケティング、アカウンティング、ファイナンス、人・組織、オペレーションの6分野と言う研究者もいます。いずれにしても、「企業の活動」、「経営」に関する学問ですので、自ずと「経営者(社長、役員等)」が学ぶべき学問や実践知識と言われてきました。

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しかし、2019年〜2020年にかけて世界の風景は一変しました。深刻な少子高齢化に端を発する労働力不足に対応するための「働き方改革」、新型コロナウィルス感染症の世界的流行、さらにこれらを乗り切るための「デジタルトランスフォーメーション」。

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まさに企業は大変革を迫られているわけですが、このような時代、果たして経営者だけ(取締役など)で乗り切れるものでしょうか?
経営者が知力と財力と度胸をもって会社を引っ張ることは重要ですが、それよりもそれを支え、自分の持ち場でそれぞれの役割を果たす社員(みんな)の重要性が高まっています。

このような時代を示唆する可能ように、数年前から組織開発、ティール組織、共感(エンパシー)経営などのキーワードが現れ、特に若い社員を中心としたベンチャー企業等では大きな成果を上げています。

これらの特徴は、「現場、社員中心の変革」であるということ。現場の社員が知識を獲得し、リーダーシップを発揮することでしか、企業の再生、発展はありえないという時代になってきたのです。

まさに、「経営学」は経営者の手から社員への浸透が必要になりました。経営学は、みんなのもの、「みんなの経営学」が必要になってきたのです。

これからは、昨今話題の経営学を、「みんなの経営学」へと紐解いていきます。

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