石原さとみが30才を過ぎてますます輝く理由とは?「アンナチュラル」に見る仕事の奥深さ!

石原さとみが法医学者を演じたドラマ「アンナチュラル」が終わりました。平均視聴率は11.14%で、他局のドラマ99.9%、BGに続いて3位という高視聴率でしたが、注目したいのは以下の写真が映し出しているように「なりたい顔No.1女優」といった表面ヅラではなく、一皮むけた石原さとみの素敵さです。

<出典元:http://marsar.club>

30才を過ぎてますます輝く石原さとみの姿とは、次のような人間・役者としての奥深さとし観ることができるのです。

  • 内面からあふれる30代の魅力
  • 緻密な職業人を見事に演じきる役者としての技量
  • 役柄に自分を重ね合わせて何かを乗り越えようとする姿
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石原さとみ 30代の魅力

ホリプロタレントスカウトキャラバンのグランプリで華々しくデビューした石原さとみのは、今年でデビュー15年目、年齢は31歳になりました。今ですら人気女優ですが、挫折を経験した時期もあるとのことで、主婦と生活社の週間女性PRIMEのインタビューで次のようにこたえています。

お仕事を始めたころは、好奇心でいろいろとやらせてもらっていましたね。スタッフさんの頑張りもあって、コンスタントにお仕事はさせてもらっていたけど、21歳を過ぎたころからCMや雑誌のレギュラーがなくなって……。その時期は毎日泣いていたこともあったし、こんな私を誰も好きになってくれるとは思えなくて、すべてが投げやりになっていました

そんな時代があったなんて、今の石原さとみからはとても感じられません。しかし、そのようなつらい経験を通して、25才を過ぎたあたりから「親や関係者のありがたみ、感謝」の気持ちが芽生えたり、「さらに可愛くなりたい」や「もっと仕事にチャレンジしたい」という人間としての欲求が、今のような素敵な石原さとみを創り上げたのかもしれません。

ホリプロタレントスカウトキャラバンのグランプリを受賞してからは、恐らく関係者に寄って作られた「かわいい石原さとみ像」を演じていたのかも知れません。30才という年齢や経験・実績がその殻を破るきっかけとなり、厚みのある役者:石原さとみの姿が浮き彫りになったのだと言えます。

緻密な役を演じる技量

では、このところのドラマの役どころ見てみましょう。その特徴は次のように「緻密な仕事」に取り組む役どころを演じていると言えます。

出版社の校閲業務

『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』というタイトルで、日本テレビ系「水曜ドラマ」として2016年10月5日から12月7日まで放送されました。平均視聴率は12.3%で、それなりにヒットしたドラマですが、職業の目の付け所が地味ですよね。

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出版社で、出版前の本の内容を校閲する仕事なのですが、「そこまでするの?」と思うくらい校閲という仕事を知ることができました。誤字脱字を単にチェックするだけでなく、言い回しの妥当性や表現の正確さ(風景などであえば事実と合っているかどうか)等、「そこまでするの?」というほど緻密な仕事が「校閲」という仕事です。

石原さとみはその緻密な仕事を見事に表現し、演じきっていました。

死体解剖を行う法医学者

そして、「死体解剖を行う法医学者」を演じたのが「アンナチュラル」です。死因が不明な死体を解剖し、法医学の観点で想定される死因を「鑑定書」として発行する仕事なのですが、この仕事についても校閲と同様に「そこまでするの?」という驚きを覚えました。

どんなに小さな現象も見逃さない緻密な仕事であるだけでなく、死の背景にまで及ぶ調査により、警察とともに死の真相を究明してゆくドラマなのですが、石原さとみは複雑な医学用語をやセリフを見事に使いこなし、真に迫るような演技をして高い視聴率を獲得しました。

やはり、このドラマにおいても石原さとみの「仕事」がヒカリました。

役者を通して人生を乗り越える姿

この2つのドラマ、「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」と「アンナナチュラル」に共通するテーマとは何でしょうか?それは、節目節目で「乗り越える」人生の姿なのだと思います。校閲ガールにおいては、花形のファッション雑誌編集という仕事に憧れていたものの、地味な「校閲」という仕事にまわされてしまいました。

しかし、「校閲」という仕事に深く・真摯に取り組み、同僚や作家との繋がりによって、人生についての多くの学びを得てゆくことになります。これによって、華やかな「ファッション雑誌編集」という仕事を乗り越え、本当に価値ある「校閲」という仕事のプロとなりました。

「アンナチュラル」においては、最終回の法定のシーンがとても印象的でした。法定の証言台に立った石原さとみは、殺人犯に対して「幼いころに、母親から受けた体罰の影響を引きずり、その体罰と同じ方法で殺人を繰り返した犯人は、単に母親への復讐がしたかっただけの可哀想な存在」と云います。

この発言を機に犯人は自白することになるのですが、この言葉はまさに「石原さとみ自身の生い立ち」や「中堂さんのつらい過去」に対する叱咤激励でもありました。無理心中の末助かった石原さとみの母親への恨み、恋人を殺された中道さんの犯人への恨み。

人は様々な過去を背負って生きて行かなければなりません。決してつらい過去を消し去ることはできませんが、それを乗り越えて新しい視点を持つことはできます。法医学者としての役を演じる石原さとみが、ドラマの中で母親への想いをを乗り越えるように、30代となった女優、石原さとみが、これまでの活躍を乗り越えて「新しい石原さとみ」になる。

この2つのドラマは、そんな石原さとみの「乗り越える姿」を描いていたのではないでしょうか。

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